目次
  • 総括 (2)
  • ミヒャエル・エンデ (1)
  • バックミンスター・フラー (1)
  • P.F.ドラッカー (1)
  • スティーブン・ジョンソン (1)
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◆はじめに (Category : 総括)
グローバル・ビレッジという名のもと、マクルーハンはテクノロジーの加速とともに、素敵な世界村の形成を夢見ました。しかしながら、世の中のシステムは、経済格差や環境破壊などのひずみを増長させはじめている感があります。
そういう問題意識を持ちはじめたここ数年、私が興味を持った人たちを紹介しながら、新しい世界観・社会観にちょっと触れてもらえれば。。

これは、木村倫人さんの語り部の会「門前大学」No.13(4/19)として催される会の資料として用意したもので、一度ブログにしたのですが、設定したブログをすぐ別目的に使いはじめたため、いったん、HTML保存。また新しい展開にあわせて、どこかにブログを設けようかどうかと思っている段階です。

まずは、人や本についてとりあげ、その後、私たちはどのように向かっていくべきか、さらには具体的なことにおとしこむ..そういう展開ができればなあと。。

◆まずはとりあげる人・もの (Category : 総括)
・ミヒャエル・エンデ(児童文学)
・バックミンスター・フラー(建築)
・P.F.ドラッカー(経営/経済/社会)
・スティーブン・ジョンソン(科学ジャーナリスト)

たちの夢見たオルタナティブな社会

◆ミヒャエル・エンデについて (Category : ミヒャエル・エンデ)
『モモ』『はてしない物語』などで知られているドイツの児童文学作家。
エンデが遺言として残した一本のテープから、NHKによって『エンデの遺言-根源からお金を問う』という番組が1999年に作られ、エンデの経済思想・社会思想が大きくクローズアップされるようになったと思います。
ひと言で言ってしまえば、「現代社会のひずみの根源はお金にある」ということです。お金よりもだいじなものがある・・という誰もが言いそうなアプローチではなく、お金のシステムに対する問いかけです。

これまた、ひとことで言ってしまうと、「お金は、時間がたてば利子がつくのではなく、時間がたてば老朽化-価値のさがるしくみにしておかなくてはいけない」ということです。これは、経済学者ゲゼルが先に理論化していたようです。エンデは、自分の作品のなかで、本来あるべき経済システム・社会システムに言及しながら、ゲゼルの理論にも影響を受けていったように思います。

◆バックミンスター・フラーについて (Category : バックミンスター・フラー)
ジオデシック構造(三角形をつなぎあわせたような多面体)のドーム建築でよく知られています。しかし、建築家というのは非常に狭い側面で、科学者、数学者、哲学者、デザイナーとも言える思考で、家や車の発明をしたり、幾何学論をうちだしたり、地図を作ったり、世界問題のワークショップを開いたり、さまざまな具体的なものを作りあげました。現代のレオナルド・ダ・ビンチとも言われます。

種々のことに手をつけながら、その目指すところは、一貫して地球を長もちさせることにありました。それも安易に反テクノロジーに走るわけではなく、テクノロジーをもって地球の諸問題を解決するやりかたです。政治に対しては、無関心もしくは反政治と言っていいくらいあてにしないやりかたでした。デザインサイエンス革命や宇宙船地球号というコンセプトのなかに、種々のとりくみをしました。

◆P.F.ドラッカーについて (Category : P.F.ドラッカー)
経営学者で、これまでの企業社会においても経営・マネージメントなどバリバリの指南役。にもかかわらず10年前には『ポスト資本主義社会』、2002年には『ネックストソサエティ』で、資本主義社会のゆきづまりを論じつつ、来るべきネックトソサエティを声高に主張しています。

資本主義の終焉と言えど、とっくに終わってしまったマルクス社会主義のことを言うわけではなく、知識社会の到来を言っています。若年人口の現象・労働力人口の多様化・製造業の変身・企業の機能/構造/形態の変容など、刻々と変化がおこっています。
もちろん、すぐに社会がシフトするわけではありませんが、十年、何十年というスパンで、明らかに社会は変わってきている歴史があります。

◆スティーブン・ジョンソンについて (Category : スティーブン・ジョンソン)
科学ジャーナリスト。粘菌、蟻、脳、都市、ソフトウェアなどを例に、中央コントロールのないなか集団の中の個々の相互作用によって、複雑な秩序を自己組織的に生み出すものごとを「創発」(Emergence)としてとりあげています。いわゆる複雑系の理論と考えていいと思います。

ジョンソンの著のなかでもインターネットやWEBについてとりあげていますが、ジョイ・イトー(伊藤譲一)や公文俊平が、社会論としてジョンソンの「創発」をもとに論じています。ジョイ・イトーは、創発民主制とまで言っています。
ニューズウィークは、ジョンソンを「インターネットで最も重要な50人」の一人に挙げています。